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嬉しい再会

学生時代か就職して間もない頃NHKでの放映だったと思うが、カルロス・サルゼード(サルツェードと記載されている場合もある)という作曲家のハープ曲「夜の歌」の演奏を見た。様々な演奏技法を駆使した曲で、中でも胴を打楽器のように叩いていたのには驚いた。素敵な曲でもあったのですぐにレコードを探した。そして、手に入れたのがスペイン生まれのハーピストであるニカノール・サバレタがDG(ドイツ・グラモフォン)に録音したLPだった。
そのLPにはよく耳にするラヴェル作曲「亡き王女のためのパヴァーヌ(元はピアノ曲で作曲者自身が管弦楽にも編曲している)」、ドビュッシー作曲「アラベスク第1番(これも元はピアノ曲)」の他にマルセル・サミュエル=ルソー作曲「古いノエルによる田園変奏曲」、ジェルメーヌ・タイユフェール作曲「ハープのためのソナタ」、マルセル・トゥルニエ作曲「6つのノエル 作品32」、ジャン=ミシェル・ダマーズ作曲「シシリエンヌ・ヴァリエ」などの珍しい曲も収められていた。その初めて耳にしたいずれもがなかなか良い曲で、このLPは大切な宝物となった。それから数年後にCDが登場してLPは近い将来CDに取って代わられると思った。そこで何百枚と持っていたLPはそのほとんどを業者に買い取ってもらった。しかし、マイナーな曲を収めたこのLPのようなものはCD化しないかもしれないと思ったので、特に思い入れの強かった何十枚かとともに手元に残した。
その後、「夜の歌」はCDで長澤真澄、ヨランダ・コンドナシスなどの演奏した数種類を手に入れることができたが、ニカノール・サバレタのものはやはり見つからなかった。そして、何より残念だったのはそのLPに収められていた、その他の珍しい曲は他の演奏家のものも含めて探し出せなかったこと。更に昨年夏の実家の売却を機に、残しておいたLPも処分せざるを得なくなってしまい、もう永遠にそれらの演奏を聴くことができないのだなと思った。
ところが1週間ほど前、他のCDを探しているときに、たまたまニカノール・サバレタの「夜の歌」が1999年にCD化されていて、その中古CDが何点かamazonに出品されているのを見つけた。ダイビングに夢中になった頃から音楽の方は少し遠ざかってしまっていたので仕方ないとは言え、その販売を見逃していたことを悔やんだ。そのCDは「フランスとスペインのハープ音楽」と題する初回限定品で、持っていたLPとは別内容だったが「夜の歌」の他にもLPに収録されていた曲の何曲かが入っていることも分かった。そこで出品されていたものの中から一番よさそうなものを選んですぐに注文を入れた。

CD1:「フランスとスペインのハープ音楽」1999年初回限定盤
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そして、注文確定後すぐにまた別のCDを探していてTOWER RECORDのクラシックのページを開いたところ、何やら気になるものを見つけた。それは、「レア音源を含む完全限定盤など、タワレコ企画盤をまとめてご紹介」という文字だった。そのページから更にDGとのオリジナル企画盤のページに入って吃驚、なんとニカノール・サバレタのハープを弾く姿とともに「サバレタ没後20年企画、初出時オリジナルの形態で2枚のアルバムを復刻」という文字が飛び込んできた。その2枚組のCDのうちの1枚はまさに宝物にしていたLPと同内容のものだった。

CD2:「フランス&スペイン・ハープ作品集」TOWER RECORDオリジナル企画盤
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今朝起きてすぐに外の積雪を確かめた。我が家周辺は予想していたよりも積雪は少なく10数cmほどだった。ホッと安心してフランスのハープの素敵な曲をかけてこの記事を書き始めた。そのCDは5日の退勤後、勤務先近くのショッピングモール内にあるTOWER RECORDの支店で手に入れた。その日帰宅すると注文していた中古品も届いていた。ちょっと間が悪く、余計な出費もしてしまったが、大切な宝物との再会が果たせて嬉しかった。
by maximiechan | 2014-02-09 10:04 | 音楽 music | Comments(2)
Commented by 22wn3288 at 2014-02-12 16:28 x
始めてお便り致します。
 蝶 旅の友 と申します。
 ブログを拝見中にクラシックのジャケットを見つけましたので、懐かしく、楽しく拝見いたしました。
 SP,LP,CD とクラシックを聴き続けて数十年、親しく聴きながら語り合った友人も少なくなり、最近は一人で聴くことが殆どとなりました。
 蝶のブログを開いてから、若い友人も出来ましたが、クラシックの話をする機会がありませんでした。
 コルンゴルトの協奏曲、聴いているのは ギル・シャハム のヴァイオリン、指揮は同じ プレヴィン、ロンドン交響楽団 です。作曲年代からすれば様式は古いですが、聴きやすいですね。このCD バーバー のコンチェルトも入っていますが、より一層旋律的でロマンチックです。
 ムター は名古屋でリサイタルも聴きました。最近のCDでは ベートーヴェン の協奏曲を聴きました。ちょっと綺麗過ぎるかもしれませんが、美しい音色です。カラヤン との メンデルゾーン の協奏曲のLPが残してあります。( 私も半分処分しました )
 長々と書きました。お許し下さい。
これから宜しくお願い致します。
 お体を大切になさいますように。
Commented by maximiechan at 2014-02-15 07:06
22wn3288 様
こちらこそ初めまして。
仲間のブログから時々貴兄のブログに訪問していました。
クラシック音楽は小学校5年生頃からの趣味です。
そして、音楽と関わりのある生活をずっと続けています。
バーバーのコンチェルトに興味を持ちました。
図書館にギル・シャハムのCDがあるようです。
コルンゴルトのものも聞き比べが出来ますし、近々借りようと思っています。
また、その曲について色々と調べていたら、ヒラリー・ハーンの演奏も聴いてみたくなりました。
さて、ムターの方ですが、ベートーヴェンのコンチェルトは小澤征爾指揮ベルリン・フィルのBlue-rayの演奏に打ちのめされました。
ウィーン・フィルの本拠地であるムジークフェラインザールでの演奏です。
ステージがちょっと狭そうでオケのメンバーが窮屈そうにしているのがおかしいです。やっぱりあの会場にはウィーン・フィルが似合いますね。
私もクラシック音楽について書くというより語る場がほしいです。文章にするのは難しいし、表現しきれません。
それでは今後もよろしくお願いします。

by maximiechan