ホンサナエ&コヤマトンボ他(5月下旬 埼玉県)
蜻蛉ねらいで訪れた河川敷での本命はアオサナエとホンサナエだった。実はそんな場所の一つは今年になって一般の川遊びの人向けにだろうが、昨年コオニヤンマの捕食シーンを撮影した草むらも含めて川原が整地されてしまっていた。また、先日は上流の堰に重機が入って何やら工事をしていた。そんなこともあって、今年はもしかしたら貴重なアオサナエやホンサナエが見られないのではないかと心配していた。しかし、アオサナエもホンサナエも元気な姿を見せてくれてホッと一安心。しかも昨年以上の数。
当日、埼玉県では真夏日を記録した。その暑さのためか蜻蛉たちは非常に活性が高かった。アオサナエもホンサナエもオスは川原や川の中に点々とある石に留まってテリ張りをする習性がある。それを見つけて静かに近寄って撮影するのだ。ところが、数が多いと絶えずあちこちで縄張り争いが起き、一度飛び立つと彼らが次に留まるのは必ずしも元の場所ではなく、また、それをやっと見つけてもすぐにまたスクランブル発進・・・。勿論、人に対しても警戒心があるのでなかなかうまく近づけない・・・。このように1枚の写真の裏には結構たいへんな思いが隠れているのだ。結局、今回ホンサナエに関してはクローズアップレンズで撮影できるほどまで近寄れることはなかった。ややシャープさに欠けてしまうが、望遠レンズで撮影するしかなかった。アオサナエは次回掲載予定。
コヤマトンボは川の縁をパトロール飛行(行ったり来たり)している。従って、そのパトロールコースを見つければ、連写で飛翔をどうにか撮影できるはず。今回もそれに挑戦した。
ところで、このコヤマトンボはホンサナエのようなテリ張りはしないようなので、留まっているところをじっくり撮影するなど全く夢の夢。叶わぬ夢と思いつつも、詳細までしっかりと分かるような写真を撮ってみたいというのがこの道に足を踏み入れた者の哀しい性。ところがそんな夢が遂に現実のものとなった。
アオサナエの縄張り争いにコヤマトンボが絡んだのが眼に入った。激しく争っている彼らを必死に目で追っていたら、いきなりコヤマトンボが私の横を掠めて川から離れるように飛び去ってしまった。その行方を追ったのだが、当然風景の中に紛れて分からなくなってしまった。そして戻ろうとしてふと脇にあった木を見ると、そこに蜻蛉らしいものがぶら下がっていたのだ。それはコヤマトンボだった。近づきすぎて飛ばれてしまってはおしまいなので望遠レンズで証拠を押さえた。そして少しずつ近づき・・・
この個体は先ほどの争いをしていたオスのコヤマトンボではなく、メスの未成熟個体のようだ。
アジアイトトンボ、アオハダトンボは今期初撮影。
追伸
早速訪問してくださった方々に感謝申し上げます。その中で、2-4枚目の写真については、「額面の黄色条が1本であること、流水性であることよりコヤマトンボと思います。」という指摘がありました。私の本文中に「詳細までしっかりと分かるような写真」と書きつつ、実は同定に必要な部分が撮れていなかったことを反省します。
2枚目のパトロールしているオスに関してはコヤマトンボで間違いないでしょう。
3・4枚目のぶら下がりメスもコヤマトンボでしょうが、間違ったことによって更に調べたことを少々・・・
次の写真はぶら下がりメス。
「中国・四国のトンボ図鑑」によるとオオヤマトンボとコヤマトンボの見分け方に前翅三角室に横脈があるのがオオヤマ、ないのがコヤマと書かれていた。この写真では横脈(矢印で示した先)がはっきりと分かる。他の同定ポイントがはっきりしなかったので(流水性ということを考慮しなかったのは大きな反省点)、「これだ!」と手を打ち、オオヤマトンボと同定した。しかし、同図鑑のコヤマのメスの標本写真ではこの横脈が見える。ということはこの三角室の横脈は同定の決定打とはならないではないか。う~ん蜻蛉は難しい。
タイトルも含め「オオヤマトンボ」を「コヤマトンボ」に訂正しました。今後更にしっかりと勉強を重ねたいと思います。
当日、埼玉県では真夏日を記録した。その暑さのためか蜻蛉たちは非常に活性が高かった。アオサナエもホンサナエもオスは川原や川の中に点々とある石に留まってテリ張りをする習性がある。それを見つけて静かに近寄って撮影するのだ。ところが、数が多いと絶えずあちこちで縄張り争いが起き、一度飛び立つと彼らが次に留まるのは必ずしも元の場所ではなく、また、それをやっと見つけてもすぐにまたスクランブル発進・・・。勿論、人に対しても警戒心があるのでなかなかうまく近づけない・・・。このように1枚の写真の裏には結構たいへんな思いが隠れているのだ。結局、今回ホンサナエに関してはクローズアップレンズで撮影できるほどまで近寄れることはなかった。ややシャープさに欠けてしまうが、望遠レンズで撮影するしかなかった。アオサナエは次回掲載予定。
コヤマトンボは川の縁をパトロール飛行(行ったり来たり)している。従って、そのパトロールコースを見つければ、連写で飛翔をどうにか撮影できるはず。今回もそれに挑戦した。
ところで、このコヤマトンボはホンサナエのようなテリ張りはしないようなので、留まっているところをじっくり撮影するなど全く夢の夢。叶わぬ夢と思いつつも、詳細までしっかりと分かるような写真を撮ってみたいというのがこの道に足を踏み入れた者の哀しい性。ところがそんな夢が遂に現実のものとなった。
アオサナエの縄張り争いにコヤマトンボが絡んだのが眼に入った。激しく争っている彼らを必死に目で追っていたら、いきなりコヤマトンボが私の横を掠めて川から離れるように飛び去ってしまった。その行方を追ったのだが、当然風景の中に紛れて分からなくなってしまった。そして戻ろうとしてふと脇にあった木を見ると、そこに蜻蛉らしいものがぶら下がっていたのだ。それはコヤマトンボだった。近づきすぎて飛ばれてしまってはおしまいなので望遠レンズで証拠を押さえた。そして少しずつ近づき・・・
この個体は先ほどの争いをしていたオスのコヤマトンボではなく、メスの未成熟個体のようだ。
アジアイトトンボ、アオハダトンボは今期初撮影。
追伸
早速訪問してくださった方々に感謝申し上げます。その中で、2-4枚目の写真については、「額面の黄色条が1本であること、流水性であることよりコヤマトンボと思います。」という指摘がありました。私の本文中に「詳細までしっかりと分かるような写真」と書きつつ、実は同定に必要な部分が撮れていなかったことを反省します。
2枚目のパトロールしているオスに関してはコヤマトンボで間違いないでしょう。
3・4枚目のぶら下がりメスもコヤマトンボでしょうが、間違ったことによって更に調べたことを少々・・・
次の写真はぶら下がりメス。
「中国・四国のトンボ図鑑」によるとオオヤマトンボとコヤマトンボの見分け方に前翅三角室に横脈があるのがオオヤマ、ないのがコヤマと書かれていた。この写真では横脈(矢印で示した先)がはっきりと分かる。他の同定ポイントがはっきりしなかったので(流水性ということを考慮しなかったのは大きな反省点)、「これだ!」と手を打ち、オオヤマトンボと同定した。しかし、同図鑑のコヤマのメスの標本写真ではこの横脈が見える。ということはこの三角室の横脈は同定の決定打とはならないではないか。う~ん蜻蛉は難しい。
タイトルも含め「オオヤマトンボ」を「コヤマトンボ」に訂正しました。今後更にしっかりと勉強を重ねたいと思います。
by maximiechan
| 2011-05-23 22:48
| 蜻蛉 dragonflies
|
Comments(10)
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ヘムレン
at 2011-05-23 22:55
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オオヤマトンボのぶら下がりとは・・・恐れ入りました。
いつも思いますが、素晴らしいシーンを見つけられますね。
ご教授ください~(^^)。。
ホンサナエもアオハダも素晴らしいです(^^)
いつも思いますが、素晴らしいシーンを見つけられますね。
ご教授ください~(^^)。。
ホンサナエもアオハダも素晴らしいです(^^)
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at 2011-05-23 23:40
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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banyan10 at 2011-05-24 09:50
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yoda-1 at 2011-05-24 12:39
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maximiechan at 2011-05-24 19:19
ヘムレンさん、はじめはオオヤマトンボとしていましたが、コヤマトンボでした。申し訳ございません。
いずれにしても、私もこんな素晴らしい場面に出会えたことを本当にラッキーと思っています。敢えて言うなら、しつこく通っているということでしょうか。
いずれにしても、私もこんな素晴らしい場面に出会えたことを本当にラッキーと思っています。敢えて言うなら、しつこく通っているということでしょうか。
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maximiechan at 2011-05-24 19:21
鍵さん、ご指摘ありがとうございました。コヤマとオオヤマは真正面から撮らないと見分けがつかないのですね。ホンサナエを撮影した場所にもパトロールをしているコヤマトンボがいました。これはもう少し上流のポイントです。
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maximiechan at 2011-05-24 19:22
banyanさん、飛翔はまだまだです。これからも暫くはこのパトロールが続くと思うので、もっといい写真を撮ってみたいと思っています。
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maximiechan at 2011-05-24 19:25
yodaさん、コメントありがとうございます。私も幼少時代多少昆虫採集なるものをやりました。でも、その頃は全くと言っていいほど蜻蛉には興味がありませんでした。ただ、家の近くでチョウトンボを見たときは感動しました。当然こんな蜻蛉のことなど全く知りませんでした。
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at 2011-05-24 21:14
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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maximiechan at 2011-05-24 21:30
カギコメンテーターさん、コヤマトンボとオオヤマトンボの区別法について詳しく教えてくださりありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。